レアアースは中国独占的に世界市場供給しています。
しかし、南鳥島海底に大量のレアアースが埋設していることが明らかになり、にわかに注目を集めるニュースとなっています。
中国が独占的に供給しているハイテク製品に欠かせない希少な金属「レアアース」が、
日本の排他的経済水域にある南鳥島近くの海底に多く埋設されていることが、東京大学の調査でわかりました。
埋蔵量は国内の消費量の220年分余りに上るとみられるレアアースが、日本の経済水域でまとまった量の確認されたのは初めてのことです。
4年前から太平洋の海底で採取された泥の分析を進めてきて、海底の火山活動で放出される熱水がレアアースを吸着しやすいことに注目し研究を東京大学の加藤泰浩教授の研究グループは、続けてきました。
その結果、ハイブリッド車のモーターに使用される「ジスプロシウム」や、液晶テレビに使われる「テルビウム」などのレアアースが高い濃度で含まれている泥が日本の排他的経済水域にある南鳥島近くの水深5600メートルの海底にあることがわかったのです。
なんと、研究グループによると濃度や面積などから国内の消費量の227年分に当たる680万トンのレアアースが存在する泥が、少なくとも1000平方キロメートルの範囲に広がっているということが、推計されています。
研究グループは今後、日本で始めて見つかった排他的経済水域の海底でまとまった量のレアアースを国内の企業と共同で採掘に向けた取り組みを進めることにしています。
中国がレアアース世界市場の95%を実質握っていると言われていますが
今後、中国からの輸入に頼る必要が無くなる可能性が出てきました。
これは、すごいニュースです。外交手段にも使われているレアアース問題が一気に解消されるほどの嬉しい話題です。
<過去のレアアース問題>
レアアース問題で、6月にもWTOに中国を提訴しているみたいですよ。
6月下旬にも正式に提訴する方針を固めたのは、日本が世界貿易機関(WTO)に中国がレアアース(希土類)の輸出を制限している問題を訴えたのです。
両政府代表が25、26日にスイス・ジュネーブで協議したが、折り合いがつかなかった。同じく米欧も提訴に踏み切るとみられるひょうです。
WTOの裁判にあたる「審理」に入る前に必要な手続きが、協議と呼ばれるものです。
一般的には二国間で協議されるが、今回は米欧も同席し、関心を持つカナダも加わって中国側と話し合う形となりました。
レアアースの海外向け価格が中国の国内価格より大幅に高いことや、輸出制限の撤廃について、日米欧は問題にしています。
中国側は、輸出制限は環境保護が目的だと主張し、譲ることがありませんでしたので、
日米欧は「中国は(指導部が交代する)秋の共産党大会を控え、折れる様子がない」と判断し、WTOに審理を開くよう訴えることにしたものです。
レアアースの日本への輸出を外交カードとして切るようになったのは、2011年中国が尖閣沖での漁船衝突事件以来です。
中国の要求をのまない場合、レアアースの輸出を止める!と主張し、実際いったん止まりました。
レアアースはハイテク機器の部品では、必要不可欠なものとなっています。
レアアース 日本の海に227年分
ソース
http://jp.wsj.com/Japan/node_469420